マーケティングオートメーション(MA)とは みなさんはマーケティングオートメーションという言葉を聞いたことはあるでしょうか。マーケティングオートメーションとは従来行ってきたマーケティング活動をデジタル技術を活用して自動化・効率化していくことを指します。そしてこのマーケティングオートメーションを実現するITツールが「マーケティングオートメーションツール(MAツール)」と言われており、昨今注目度が高まっています。 MAツールでできること3選 企業のデジタル化が急速に進む中でMAツールの注目度も年々高まっていますが、実際にMAツールでどんなことができるのかという質問に対して、MAツールでできることが多すぎるが故に、的確に答えることは難しいかもしれません。そこで、ここでは具体的にMAツールでどんなことができるのかいくつか代表的な例を挙げて紹介したいと思います。 見込み顧客の獲得 新しいビジネスを始める、新規事業を強化したい、既存サービスの利用者をもっと増やしたい、ビジネスを拡大していくプロセスの中で欠かすことができないのが「見込み顧客の獲得」です。そしてこの見込み顧客とは、一般的には氏名や連絡先等の顧客情報をまだ獲得できていないが何かしら自社の商品・サービスに興味を持ってくれている顧客のことを指し、潜在顧客とも言われます。Webサイトを訪問したり広告を見てランディングページをみてくれたりと、自社に興味を持ってくれてはいるものの、まだ資料請求やお問い合わせ(=顧客情報の獲得)までには至らない状態です。顧客情報を把握できていないため、企業側からこれらの見込み顧客にアプローチすることは難しいと言われていますが、MAツールの機能でうまく見込み顧客を獲得していく機能をご紹介します。 ポップアップによる誘導 「ポップアップ」とはWebサイトを閲覧している時に同画面内にご案内やクーポンなどが自動的に表示させるWebコンテンツです。ポップアップを利用する大きな利点は「特定コンテンツの訴求力を高める」ことにあります。例えば、価格表のページを閲覧している見込み顧客に対して、導入事例のDLができるポップアップを表示させたりと、興味を持ちそうなコンテンツを自動的に表示させることができます。積極的にこちらからアクションを起こすことで、資料請求等の顧客情報獲得に繋がる大きなきっかけとなります。見込み顧客を逃さず適切なタイミングで顧客を誘導します。 ランディングページの運用 「ランディングページ」とは自社の特定のサービスや商品を1つのWebページで完結するように情報をまとめて、最終的にはそのページ内で顧客のアクション(例:アンケート回答や購入申込み等)に繋げていくためのWebコンテンツです。Web広告などと掛け合わせて運用することで、ページビュー数が増えます。多くのMAツールではランディングページを簡単に作ることができるようになっており、ページ制作から公開・分析まで一貫して運用することができるため、見込み顧客を獲得する入口のみならず獲得した後の行動も細かくトラッキングできる点がMAツールの大きな利点です。 検討度合いの向上 数年前に名刺交換をして以来連絡を取っていない、社内のリストに対してセールスがアプローチしているが特に成果が生まれない、そんな状況に直面したことはないでしょうか。このような課題に対して有効的な戦略が「検討度合いの向上」です。見込み顧客がすぐに商品・サービスを購入することは少なく、徐々に検討度合いが高まりある一定の時点で購入を決断するケースがほとんどです。しかし、検討度合いの向上には各顧客のニーズ把握や継続的に顧客とコミュニケーションをとる必要があり、時間とコストを要します。そこでMAツールの出番です。検討度合いの向上にはMAツールのどんな機能が使えるのか紹介していきます。 顧客のグループ分け(セグメント機能) いわゆる顧客管理の機能になります。どの顧客がどんなニーズがあるのかを把握することは効率的な営業・マーケティング活動を行う上で欠かせないことです。多くのMAツールにはマーケティングの基礎となる顧客管理の機能があり、顧客のステータス(例:業種、売上規模、担当者等)に応じてグループ分けし、煩雑な顧客管理を容易にしてくれます。グループとなる条件を一度設定することで、次回以降その条件に該当する顧客は自動的にそのグループに入るため、管理の面でも大きなメリットがあります。 パーソナライズされた自動配信メール 現代でも欠かすことができないコミュニケーションツールである「メール」ですが、使い方を間違えるとブランドイメージ低下や顧客離れに繋がりかねません。また、営業やマーケティングにおけるメール配信業務は作成や配信に時間もかかり、大きな負担となっているかと思います。MAツールにはメールのテンプレートが用意されており、定型的なシナリオに沿ったメールを自動で配信する機能があります。一度設定しさえすれば、自動的にメールが配信されます。例えば、Web上で資料請求があったような時です。従来であれば営業がメールを手動で送信していたところを、MAで自動配信に代替することができます。また、顧客の動的アクション(例:メール開封、Webページ訪問等)を起点にメールを自動配信することも可能で、業務を効率化するだけでなく、顧客の検討度合いを適切なアプローチで向上させることが可能です。また、一斉配信した際にも受信者の会社名や氏名が自動的に表示される機能もあり、メール特有の無機質さを感じさせないメールコンテンツの配信が可能です。 検討度合いの可視化 顧客の検討度合いを向上させていくと同時に、どの顧客がどれくらい興味を持ってくれているのか確認する必要があります。各顧客の検討度合いを把握するときに抽象的な測り方はしていませんか?顧客と直接コミュニケーションをとる営業担当者の肌感だけで検討度合いを測ってしまうと、本当のニーズを見落としてしまう可能性があります。そんな時に役に立つのが「検討度合いの可視化」です。従来であれば担当者の肌感や感覚で検討度合いを測ってしまいがちですが、MAツールを活用することでデータに基づいた検討度合いを可視化することができます。 スコアリング機能 文字通り顧客の検討度合いを数字として可視化する機能です。MAツールで行うマーケティング戦略(メール配信やランディングページ運用・Webサイトトラッキング)などの反応を元に点数化することで、数値が高い顧客のみをリストアップし効率的に営業活動を行うことが可能です。スコアの設定は自社のシナリオに沿って設定したり、最近ではAIを活用したスコアリング機能なども生まれています。 フォームによるアンケート回収 顧客目線の意見や考えを知るには、直接顧客に聞くことが一番の近道です。すでに自社の商品・サービスを使っているユーザーだけでなく、これからユーザーになりうる顧客の声を知ることで、本当に顧客が求めているものを実現できます。これを実現させる機能として「フォーム」があります。MAツール内で簡単に作成することができ、フォームの質問項目も自由自在にカスタマイズできます。 メール配信ツールとの違い MAツールの導入を検討するときに頻繁に比較されるのが「メール配信ツール」です。特にBtoBのビジネスを行っている場合は、マーケティング戦略の中心となってくるのがメールとなり、比較対象に上がりやすくなっています。一見、メール配信ツールの方がコストも低く、導入ハードルが低く見えるのですがもちろん両者には根本的に違う側面があります。それは「目的」です。メール配信ツールの目的は「メールの配信」となることが一般的である一方、MAツールの目的は「マーケティングの自動化」です。両者の目的の違いはそのまま導入する企業側の「導入目的」に直結します。この目的をしっかりと理解しておくことで、導入後のギャップがなくなり効果的な運用を実現できます。 ◆メール配信ツールのメリット ・低コストで始めることができる ・多くのメールを一斉に配信することができる ・メールの開封状況を確認できる ▶︎こんな方におすすめ ・とにかく低コストでメール配信したい ・メールマーケティングだけをやりたい Read more…
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